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中国電が首都圏進出、4月にも、域外で収益拡大。

2016.03.01

 中国電力は中国地方以外での電力販売を強化する。4月から首都圏で家庭向け電力販売に乗り出す方向で検討している。電力小売りの全面自由化を背景に大手電力の地域独占が崩れる中、域外進出で収益拡大を目指す。
 首都圏の家庭がインターネット上で利用を申し込めるよう準備を進めている。首都圏は電力需要の増加が見込まれ、4月からの電力小売り全面自由化を前に大手電力や新電力が参入を表明している。首都圏以外への展開も検討しているが、他社に後れを取らないよう首都圏進出を先行する。
 中国電の発電所でつくった電気を、他の大手電力の送電網で首都圏の家庭に送る方針。託送料金や、西日本と東日本で異なる周波数の電気を送るコストがかかるが、4月から中国地方で始める新料金プランとほぼ同じ値段でサービスを提供する方針だ。首都圏にもファンが多いプロ野球・広島東洋カープと提携したポイントサービスなどを武器に顧客を開拓する。
 電力小売り全面自由化で、これまで地域独占で販売してきた中国電の顧客流出も見込まれる。域外への進出で顧客層を広げ、成長持続を目指す。
 
 
 日本経済新聞 地方経済面 中国,2016/02/23,ページ:11