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進化する流通システム特集―アプリ、店頭とつなぐ、共通ポイント、4強、進める地方シフト。

2016.11.28

 業種をまたいでためたり、支払いに使ったりできる「共通ポイント」が転機を迎えている。2015年12月にNTTドコモが参入し、加盟企業の取り合いは激しさを増している。都市部の大手企業の開拓余地が狭まるなか、焦点は地方に移りつつある。地方企業を取り込むため、各社は体制の整備を急いでいる。

 これまで共通ポイントはカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)の「Tポイント」、三菱商事系のロイヤリティマーケティング(東京・渋谷)の「Ponta(ポンタ)」、楽天の「楽天スーパーポイント」の3強が争う構図だった。それがNTTドコモが「dポイント」を始めたことで4強体勢になった。

 各社の加盟店の取り合いはさらに激しくなった。例えば、ローソンはポンタ陣営の中核だったが、今やdポイントも相乗りしている。しかも、都市部で事業を手がける大手企業の多くは既にどこかの共通ポイントに参加するか、それとも自社でポイントを運営するかしている。

 そこで、各社が目を向け始めたのが地方だ。ロイヤリティマーケティングは11月、流通企業向けにポイントサービスを提供するグリーンスタンプ(東京・千代田)と業務提携した。両社で地方の食品スーパーを掘り起こす狙いだ。すでに地方の有力スーパー2社がポンタの採用を決めた。

 CCCは15年12月、傘下のTSUTAYAを通じて、北関東を中心に音楽・映像ソフト販売店などを展開するワンダーコーポレーションと共同出資会社を設立した。ワンダーコーポの地盤である茨城県の中小店舗にTポイントを展開する狙いだ。

 「地方シフト」は都市部の開拓余地が狭まっていることを映し出す。今後は共通ポイント事業者の淘汰が進む可能性もある。
 

 日経MJ(流通新聞),2016/11/28,ページ:10