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格安スマホ(5)大手3社に値下げ迫る(よくわかる)終

2016.08.08

 格安スマートフォン(スマホ)が携帯大手の料金戦略に影響を及ぼし始めた。総務省の要請もあり、NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクが割安料金や割引策を拡充している。
 割引策は主に2つに分けられる。1つはスマホをあまり使わない利用者向け。ソフトバンクは月々のデータ通信量を1ギガ(ギガは10億)バイトと少なくし、5分以内の通話かけ放題を含め月々の最低料金を4900円と従来より1600円下げた。auもほぼ同じだ。
 ドコモは家族で月5ギガバイトのデータ通信量を分け合えるプランを投入。3人家族だと1人月4500円に抑えられる。
 もう1つは長期契約者向けのポイント還元などで、ドコモは契約から5年たたないと割引されなかったが、6月に4年目から割引を適用した。
 auは11月から、契約4年以上の顧客に電子マネー「auウォレット」に移行できるポイントを付与する。契約年数が長く契約データ量が多いほどポイントが増え、例えば4年以上7年未満の場合は月40~180ポイントもらえる。2年契約を更新すると3000円分のギフト券を贈呈する。
 ソフトバンクは秋から新たな割引を始める。2年契約を更新すると共通ポイント「Tポイント」を3000円分付与し、毎月の利用料を200円割り引く。3社のプランは横並びの部分もあり、値下げに積極的とは言いがたい。
 ただ顧客特性に合わせた施策を採るケースも。ドコモは従来型携帯電話を今よりも安く利用できる新たな料金プランの導入を進める。従来型機種の利用者が多いドコモならではの戦略と言える。
 現在の従来型向けの料金プランは動画を多く見ると月5000円を超えることがあり、無料通話分に応じて細かく分かれるなど複雑だ。シンプルで安価な料金体系を用意し、格安スマホへの流出を防ぐ。高速通信や高品質の通話など最新機能を初搭載した従来型の携帯電話の新機種も来年3月までに発売する。
 大手はスマホの端末代金を割り引く代わりに2年契約を結ぶことで料金を回収してきた。しかしスマホの普及が一巡し、格安スマホも台頭。総務省が端末の実質0円販売の廃止を求めたほか、公正取引委員会が端末の分割販売で総額を固定し販売店に値引きをさせないのは独占禁止法上問題と指摘。今後、端末と回線(SIM)を別々に選ぶ販売方法が広がる可能性がある。
 
 日経産業新聞,2016/08/04,ページ:2

 

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