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ネクストエナジー、「再生エネ100%」電力販売、家庭向け、1月に。

2016.07.04

 新電力のネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ケ根市)は再生可能エネルギーを100%とする電気を来年1月にも売り出す。実質的に電源構成で再生エネが全量を占める家庭向け電気は初めてとみられる。今年4月から電力小売りが全面自由化されたことを受け、新電力の間では環境保護の意識が高い消費者を獲得しようとする動きが広がっている。
 ネクストエナジーは来年1月をめどに関東と中部地区で家庭向け電力小売りに参入する。「グリーン電力証書」と呼ばれる仕組みを活用し、太陽光といった再生エネでつくった電気で実質的に全量を賄う。
 グリーン電力証書は太陽光や風力などの発電所でつくった電気について、第三者機関の認証を得る仕組み。販売する電力量と同じ量のグリーン証書を確保すれば「再生エネ100%」とみなせるようになる。
 供給力を確保するためネクストエナジーはエナジーグリーン(東京・新宿)からグリーン証書を手がける事業を来月に買収する。エナジーグリーンは全国のバイオマス発電所などと年間4000万キロワット時分の証書を発行する契約を結んでおり、この分を再生エネでつくった電力として販売できるようになる。
 エナジーグリーンの事業を買収することでネクストエナジーは家庭向けの小売り参入に十分な余力を確保する。エナジーグリーンは14年度に約2300万キロワット時分の証書を販売した。国内シェアは約13%で、大手電力などが出資する「日本自然エネルギー」(東京・品川)に次ぎ2位。買収額は数千万円とみられる。
 新たに売り出す再生エネ100%の電力料金は大手電力と同程度に抑える方針だ。契約時に顧客が太陽光や風力、バイオマスなど再生エネの種類も選べるようにして、環境保護に関心が高い消費者に売り込む。2年後に5千件の契約を目指す。
 電力自由化で300社以上が小売事業者に登録し、50社以上が実際に家庭向けの小売事業を始めた。ただ経済産業省の電力取引監視等委員会によると、再生エネからつくった電気が100%とする家庭向け電力プランは現在ないという。
 電力自由化で新電力が次々に参入したが、大手電力に比べた料金の下げ幅は5%程度が多いとみられる。電力契約の切り替えは今月17日時点で全体の2%程度の115万8100件にとどまる。
 他の新電力の間でも環境への優しさを打ち出す施策が相次いでいる。NTTスマイルエナジーは自宅の屋根に敷設した太陽光発電でつくった電気を売った分、ポイントで還元するサービスの受け付けを始めた。電力大手に財務面の体力で劣る新電力各社は安さだけでなく、独自の付加価値を工夫することで裾野拡大を目指している。
 
 
 日本経済新聞 朝刊,2016/06/28,ページ:12

 

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