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九電、ガス自由化へ攻勢、福岡・北九州で割安プラン、営業部設置、20人体制に。

2016.06.21

 九州電力は来年4月から始まるガス小売りの全面自由化に向けて準備を加速する。今年7月、従来のガス小売推進グループをガス営業部に昇格させる。部長職を置き、担当社員を現在の8人から20人体制へ段階的に大幅に増やす考え。西部ガスより割安な料金プランを詰め、福岡市と北九州市で展開する。電力の全面自由化に続き、ガスでも本格的な競争に向けて体制を固める。
 九電はガス小売りの事業性を検討するため、昨年7月にガス小売推進グループを新設。8人体制でガス使用量の実態調査や、小売業者に必要なガス機器の保安体制について検討を進めてきた。
 全面自由化に向けて準備を加速させるため、今年7月にガス営業部に格上げして部長職を置く。現在のガス小売推進グループ長を部長とする。ガス営業部内には2つのグループを置き、それぞれガス販売戦略とガス保安体制を担当させる。体制は8月に13人に増やし、段階的に20人体制に増やしていく方針だ。
 家庭向けのガス小売りの参入地域は福岡市と北九州市。九電は北九州市に自前の液化天然ガス(LNG)基地「北九州エル・エヌ・ジー」を持つ。福岡市と北九州市では西部ガスのガス導管を使ってガス小売りができるうえ、人口が集中しているため、ガス顧客の獲得が期待できる。
 新規参入業者は「託送料金」と呼ばれるガスの導管使用料を支払う必要がある。西部ガスは、7月にこの託送料金を経済産業相に届け出る。
 九電は社員のガス使用量と料金を調査して分析を進めてきた。託送料金の公表後、九電はガス料金の価格設定を詰め、電気とのセット割引などを用意して割安な料金を提供する。
 西部ガスの料金は全国でも割高なため、九電は新規顧客の獲得の余地が大きいとみる。
 全面自由化後は家庭や店舗内のガス機器の保安は小売業者が責任を持つ必要がある。九電は外部委託をしてガスの保安体制を敷く。
 ガス営業部が枠組みを整え、各営業所がショッピングセンター内にブースを設ける「1日営業店」などを通じ加入を呼びかけていく。
 西部ガスも全面自由化に合わせ料金を値下げするなど対抗策を用意する。西部ガスと九電の一騎打ちといわれるガスの全面自由化に向け、両社とも準備を急ぐ考えだ。
 
 
 日本経済新聞 地方経済面 九州,2016/06/21,ページ:13

 

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