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天満屋、小型店を加速、店舗内型やコンビニで。

2016.03.31

 【岡山】天満屋は小型店の出店を加速する。グループの天満屋ストア内にインショップ型の店舗を展開するほか、業務提携しているセブン&アイ・ホールディングスのコンビニエンスストア「セブンイレブン」の出店なども進める。旗艦となる百貨店の売り上げが頭打ちとなる中、多様な店舗で売り上げを確保するだけでなく、若年層を百貨店に誘導するきっかけづくりにしていく。
 天満屋はこれら小型店をサテライトショップ(店外店)と位置付けている。インショップ型ではこのほど改装オープンした総合スーパーの天満屋ハピータウンリブ総社店(岡山県総社市)内に同タイプとしては3店目になる「天満屋総社ショップ」を開業した。売り場面積は約420平方メートルで婦人服ブランドやバッグ、ギフト、食料品など高級品を扱うほか外商の事務所も併設した。
 インショップ型は土産物を扱う「ふるさと館」など他の業態も含め現在6店舗あるが、3年内をメドに10店舗まで増やす。路面型の小型店は現在1店だが新規出店も検討している。
 一方、売り場面積70~100平方メートルの売店型の店舗も増やす。セブン―イレブン・ジャパンのフランチャイズ店となり昨年末に岡山済生会総合病院(岡山市)内にコンビニを出店。同様の売店型は現在11店あるが、セブンイレブンを含めさらに出店を増やし3年内に20店舗まで拡大する。
 天満屋が小型店の出店を加速する背景には百貨店の顧客が高齢化していることがある。昨年、百貨店とスーパーのポイントカードを相互に使えるようにしたが、スーパーに来店する若いファミリー層を百貨店の顧客に取り込む戦略を立てている。インショップ10店、売店型20店の段階で合計約40億円の売り上げを見込むが、そのほかに百貨店への顧客誘導による相乗効果を目指す。
 天満屋の地元の岡山市には2014年末にイオンモール岡山が開業するなど小売店の競争が激化している。
 
 
 日経MJ(流通新聞),2016/03/30,ページ:5