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会員カード、ネット連動、松竹系シネコンのSMT、全面刷新、紛失時ポイント失効せず、お誕生日にクーポン配信。

2014.06.03

 磁気型の不便さを解消
 松竹系シネコンの松竹マルチプレックスシアターズ(SMT、東京・中央)が会員カードを全面刷新した。2001年から続いた磁気型カードを終了し、パソコンやスマートフォン(スマホ)などネット経由でのサービスを充実させた。観賞履歴や保有ポイントの確認、交流サイト(SNS)との連携などで顧客満足度を高めて、来場者数を増やす狙いだ。
 21日に刷新したポイントカード「SMTメンバーズ」は発行手数料100円を劇場窓口で支払うだけで会員になれる。個人の性別や年齢などの情報は顧客が、パソコンやスマホなどからネット上にある「マイページ」に自ら登録する。
 カードを提示すると10ポイントが付与され、60ポイントがたまれば無料観賞券が1枚もらえる。この基本的な仕組みは従来と同じ。だが、今回の刷新ではネット経由にすることで、細やかなサービスやエンターテインメント性を打ち出したのが特徴だ。
 「世の中全体がウェブにシフトしており、見直しが必要だった。顧客のリクエストをかなり取り入れた形になった」。SMTの江丕清マーケティング部長は胸を張る。
 これまでの磁気型カードは登録は不要だったため、新カードへ切り替えれば顧客の手間は増えることになる。煩わしいと思われるリスクをとってもネット登録にしたのは従来型カードの最大クレーム解消のためだ。
 「カードを紛失したら、たまったポイントまで全部失効した」。シネコンのポイントカードは紛失が多い。毎日使うカードではないうえ、様々なカードがあふれる財布の中で迷子になりがちだ。
 従来の磁気カードはポイントがカードにひもづいていたため、紛失と同時に失効してしまった。SMTメンバーズはネット上に登録した顧客の情報が残るため、発行手数料さえ支払えば再発行してもポイントはすべて新カードに移行できる。
 ネットとの連携で、これまでにない販促も可能になった。誕生日には会員のマイページに直接、1100円で映画が見られる「お誕生日クーポン」を配信。2カ月の期間限定だが、割安感を出すことで来場を促す効果につながる可能性もある。
 シネコンの国内スクリーン数は13年に3318と、12年比で28増えた。最大手のTOHOシネマズやイオンエンターテイメントが出店攻勢を続ける中、「興行収入が増えない中で一人でも多くの人を囲い込みたい」(江部長)のが本音だ。
 イオンエンタが月曜日なら男女問わず1100円にするなどサービス拡充に動く社も多い。SMTは新カードでこれまでの顧客の不満を解消、お得感と利便性を打ち出し各社に対抗したい考え。
 
 
  日経MJ(流通新聞),2014/05/28,9面

 
 

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