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駆け込み反動に備えよ、催事、4月上旬まで、ポイント2倍に、客つなぎとめ、知恵絞る企業(消費税8%)

2014.04.01

 税率が5%から8%に引き上げられる消費増税まで、2日となった。週末の小売店は、税率が低いうちに買い物を済ませる駆け込み需要で活況だが、4月に入れば反動減は避けられない。増税後、消費者の節約傾向がどのくらいのスピードで収まり、日本経済が回復軌道に戻るか。企業にとって知恵の絞りどころだ。
 松屋が銀座本店(東京・中央)催事場で開いている「ディズニー 夢と魔法の90年展」。幅広い年代に人気のディズニー関連イベントの閉幕日を、同社は消費増税を意識して4月7日に設定した。秋田正紀社長は「文化催事は終了間際にわっとお客様が来るのが特徴。ならば、ヒット間違いなしのディズニー展が増税後何日かたって、終わるよう仕掛けた」という。反動減の影響が最も大きいと予想される4月上旬に、来店のきっかけを作るのが狙いだ。
 前回は14%減
 前回増税時の1997年の4月、全国の百貨店売上高は前年同月比で14%も減少。その後も客の戻りは鈍く、前年水準割れは12カ月間続いた。「現在の個人消費は当時よりも力強い」(秋田社長)との声が多いが、待っているだけでは、駆け込みでお金を使った消費者は振り向いてくれない。
 高島屋は4月に1千円分の割引券として使えるクーポン券を、3月中に55万枚配布した。1万円以上買い物する際に有効で、配布枚数は12年夏の前回実施時より約5割増やした。売上高の積み増し効果は前回の約6億円を大幅に上回る見込みだ。
 セブン―イレブン・ジャパンは4月中、電子マネー「ナナコ」のポイント付与を2倍に増やす。通常は購入額100円に対し1ポイントだが、2ポイントにする。スーパーでは、和歌山県地盤のオークワが4月に入ってから1万800円分買い物できる金券セットを、3月26日限定で1万円で販売した。西友は野菜や肉などの生鮮食品を購入して、満足しなければ全額返金するサービスを4月から始める。
 比較的価格が高い耐久消費財は、駆け込みと反動減の影響が大きくなる分野。ビックカメラは4月末まで、薄型テレビを最大1万円で買い取るキャンペーンを実施。新機種への買い替えを促す。
 運賃下げも
 自動車販売店は車検やサービス需要の開拓に力を入れる。大阪トヨタ自動車はハイブリッド車(HV)向け専用車検サービスを新たに用意。バッテリーなどが故障しても、次回車検まで修理費はかからない。14年度の車検扱い台数で13年度比5%増を見込む。奈良トヨタ自動車(奈良県田原本町)では、新車販売スタッフをサービス担当に移して休眠顧客を掘り起こす。
 値下げに踏み切るのは青森のタクシー業界だ。青森市周辺のタクシーの約半数が、4月から初乗り運賃を現行より20円安い620円にする。前回の消費増税時に利用者が1割減ったことを教訓に、今回は増税後に逆に値下げすることで利用者のタクシー離れに歯止めをかける。
 
 
  日本経済新聞 朝刊,2014/03/30,3面

 
 

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