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来店だけでポイント、楽天、提携先へ送客めざす。

2014.03.07

 楽天は4月2日、実店舗を訪れるだけで同社のポイントがたまるサービスを始める。消費者はスマートフォン(スマホ)のアプリを提携店で立ち上げると、買い物をしなくてもポイントがもらえる。楽天が持つ約9千万人の会員を店に送りこむことで買い物を促す。楽天はこの仕組みを使い、ネットと店舗を連携させた販売促進を拡大する。
 サービス名は「楽天チェック」の予定。子会社のスポットライト(東京・渋谷)が運営する。消費者はまず所在地周辺でポイントがもらえる提携店をスマホ上で確認して入店。指定の場所を訪れると自動検知され、「楽天スーパーポイント」がもらえる。1回の来店で何ポイント付与するかは店側が設定できるが、原資も負担する。
 スポットライトは2011年から独自のポイントサービス「スマポ」を提供しており、現在はパルコなどの約1千店で利用できる。楽天チェックも4月のサービス開始時に、小売店や商業施設など全国約1千店で使えるようにしたい考え。仮想商店街「楽天市場」に出店していない店でもこの仕組みを使える。
 楽天スーパーポイントは買い物額に充足したり、他のポイントやマイルに交換できたりする。店への訪問でためたポイントも同じように利用できる。利用者が楽天のIDでログインして使うため、楽天は楽天市場や楽天トラベルの利用者の属性や購買行動といったデータも活用できるようになる。
 
 

  日本経済新聞 朝刊,2014/03/04,11面

【 担当者のコメント 】

 O2Oの先駆者「スマポ」のスポットライト社(楽天子会社)が、親会社の楽天スーパーポイントにおいても「スマポ」的なスマホ来店ポイントサービスを開始する。
 「楽天チェック」ということで全国展開をするが、これでいよいよ楽天スーパーポイントのO2Oリアル展開が本格的にスタートしたと言えるだろう。
 基本的に楽天数千万ユーザーの送客施策と考えてよいが、共通ポイント系競合他社の動向が注目される。