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ポイントやクーポン、JCB、スマホで一括管理、横浜の商業施設、カード決済と連動へ。

2014.02.05

 ジェーシービー(JCB)と大日本印刷は今年4月、トヨタオートモールクリエイト(名古屋市)が運営するショッピングモール「トレッサ横浜」(横浜市)でスマートフォン(スマホ)を使った新サービスを始める。同施設が発行するポイントや各店舗が配信するクーポン情報を一つのアプリで管理できる。将来はJCBブランドのクレジットカードとアプリを連動させ、スマホ決済を実現する。
 トレッサ横浜で導入する「トレッサウォレットアプリ」は、お財布のようにクレジットカードやポイントといった決済手段が複数収納でき、海外では「ウォレット型スマートフォンアプリ(モバイルウォレット)」と呼ばれている。同施設のポイント機能付き電子マネーカード「トレッサスタイルカード」を保有する約12万人を対象にサービスを開始する。
 施設内のアパレルや雑貨店など200店以上の店舗で利用できる。クーポンの受け取りに加え、トレッサスタイルカードのポイント残高の閲覧や、累積ポイントを電子マネーに交換する機能がある。
 また、アプリを使って、登録したJCBブランドのクレジットカードから電子マネーに入金するように手元で指示し、買い物に使うトレッサスタイルカード上の電子マネー残高を増やすことができる。
 2015年以降は、スマホをかざすだけで決済ができる専用端末を各店舗に設置する。米国など海外ではモバイルウォレットを搭載したスマホ決済が利用できる店舗も普及し始めたが、日本での本格的な導入事例はまだない。
 JCBは数年以内には特定の商業施設に限らず利用できるサービスとしてJCBブランド独自のウォレットサービスの展開を目指す。JCBカードユーザーが1500万人にのぼる台湾や韓国、中国エリアにも拡大し、JCBの新規カード発行と決済利用増を狙う。

  日経産業新聞,2014/02/03,17面