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イベント、行けなくなった場合、チケット代、保険で補償 ベネフィット・ワン、取扱数2割増へ。

2014.12.18

 企業向け福利厚生代行のベネフィット・ワンは急にコンサートに行けなくなった場合、チケット代金を全額補償するサービスを12月19日から始める。同社を通じてチケットを購入した人が対象で、チケット購入の際に保険に加入しておくことが条件。顧客満足度(CS)の向上で、2015年3月期は興行チケットの取扱数を前年実績よりも20%多い年間12万件に引き上げる。
 補償を受けるために必要な保険料は5千円のチケットの場合は560円、1万円のチケットなら870円。購入時にチケットの代金と保険料を支払う。
 ベネフィット・ワンは保険会社、チケットガード少額短期保険(東京・品川)と連携、「不使用チケット費用補償保険」への加入を取り次ぐ。実際にチケットが不要になった場合はこの保険会社の保険金を支払いにあてる。
 同社は保険に加入した会員に対し、保険料にかかわらず150円相当のポイントを付与する。実質的に保険料を引き下げ、加入しやすくする。
 補償範囲は本人や家族の病気やけが、当日の交通機関の運休・遅延、急な出張などが生じた場合など8つのケースが想定されている。
 急にキャンセルすることになったチケット代金を補償するサービスは、最大手のぴあが同様の保険サービスを手がけるほか、コンサートのチケットを定価で他の人に販売できるサービスも始めている。
 同社は福利厚生の一環としてミュージカルやコンサート、演劇などの興行チケットを会員向けに10%から20%程度の割引率で販売する。現在の会員数は600万人超で、今回のサービス拡充で一段の会員増を狙う。
 ▼福利厚生代行 契約した会社の従業員を対象に、保養施設やレジャー施設、ホテルのほか、英会話教室などの外部のサービスを割安価格であっせんするサービス。従業員の人数に応じた会費をもらう。経営の合理化を急ぐ企業の増大で、2000年代前半から市場が拡大してきた。
 
 
  日経産業新聞,2014/12/17,14面