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百貨店、カード事業で稼ぐ、今年度、三越伊勢丹とJフロント、部門最高益――増税逆風、収益下支え。

2014.09.01

 百貨店各社がクレジットカード事業で収益を伸ばしている。三越伊勢丹ホールディングスとJ・フロントリテイリングはともに、2014年度の同事業の営業利益が最高益を更新する見通しだ。さらに三越伊勢丹では18年度に、13年度実績比7割増となる100億円の利益水準を見込む。消費増税の影響や天候不順など本業には懸念があるが、カード事業の伸びが全体の収益を下支えする。
 カード事業の主な収益源は決済手数料だ。値引きに使えるポイントを得ようと、公共料金の引き落としといった外部でのカードの利用が増えている。キャッシングの金利収入もある。
 三越伊勢丹のカード事業は今年度の営業利益が60億円となりそうだ。前期比3%増え、最高益となる。11年度に黒字化して以降、成長軌道に乗ってきた。4年後の18年度も当初は80億円を見込んでいたが、想定以上に収益が伸び、「100億円を十分目指せる」(大西洋社長)。連結営業利益全体に占める比率は18年度に20%(今年度は17%)まで高まる見通しだ。
 同社のカードは自社店舗での購入額に応じてポイントの還元率が高まる仕組みだ。家族で登録すれば2親等以内なら購入額を合算でき、家族全員を囲い込める。
 大丸松坂屋百貨店を展開するJフロントも今年度、カード子会社の営業利益は6%増の33億円と最高益を見込む。富裕層を中心とする得意客向けに、昨年秋に始めたゴールドカードで新規加入者を増やしている。高島屋のカード子会社は、一時費用で今年度は減益だが、増収基調にある。
 ファッションビルを展開する丸井グループはカードが中核事業だ。今年度の部門営業利益は22%増の190億円を見込み、連結営業利益全体の7割近くを稼ぐ。携帯電話料金の引き落としや旅行代金の支払いなどの利用が特に伸びている。
 各社ともカード事業は収益を支える重要な柱になりつつある。三越伊勢丹の場合、消費増税の影響は、今年度の営業利益を最大で100億円押し下げる要因になる。これをカード事業の伸びや経費削減で補い、営業利益は前年度比1%増の350億円を見込んでいる。
 
 
  日本経済新聞 朝刊,2014/08/28,15面

 

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