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店の会員証、スマホで一括、バンキングシステムズがアプリ、クーポン・ポイントカード、まとめて閲覧・利用。

2014.08.18

 店舗レジの運用システムなどを手がけるバンキングシステムズ(東京・千代田)は飲食店などが発行したクーポンや電子マネーを一括管理できるスマートフォン(スマホ)アプリ(応用ソフト)を9月にも配信する。店頭でスマホ画面に表示したバーコードを提示するだけで、飲食代が割り引かれたり、支払われたりする。複数のカードを持ち歩く不便を解消できる。
 配信を始めるアプリは「ショップブック」。地図アプリなどを配信するオープンブック(東京・港)と共同開発した。加盟店が発行する会員証やクーポン、 ポイントカード をまとめて閲覧したり、利用したりする。保有する会員証や ポイントカード の残高情報はサーバーで管理する。
 利用者はアプリを利用する際、名前や住所などを登録する。ショップブックは個人情報を管理し、加盟店はこうした情報を販促に活用できる。
 クーポンやポイントカードの利用には共通バーコードを使う。利用者はアプリを立ち上げ、スマホ画面に表示したバーコードをレジで見せる。店員がバーコードを読み取ると、機器がサーバーに接続し、その店舗で利用できるポイントやクーポンを自動で見つける。
 ICカード乗車券「Suica」(スイカ)のような前払いの電子マネー機能も付けた。利用者はアプリに登録したクレジットカードで代金をチャージする。加盟店ごとに発行可能だ。
 ショップブックを使えば、利用者は財布がカードでかさばらなくなるうえ、レジでカードを探さなくてもよくなる。後日にどの店舗で、どのクーポンやポイントを利用したかも確認できる。
 店舗側は性別や居住地域など顧客情報の一部を閲覧してマーケティングに使える。加盟店の手数料は電子マネーなどの使用額の1%程度に抑える予定で、大手が発行する電子マネーの導入やポイントカード の製作に踏み切れない個人商店やチェーン店に採用を働きかける。
 
 
  日経MJ(流通新聞),2014/08/08,4面